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パスタを茹でる時にオイルを入れる意味は?【元調理師】が調査しました。

パスタ

パスタを茹でる時にお湯にオイルを少し入れると美味しくなる、パスタがくっつかなくなると聞いたことはありませんか?

それは本当なのでしょうか?調査してみます。

準備

乾麺パスタ100gを用意し、1.5Lのお湯に15gの塩を入れてパスタの袋に書いてある時間で茹でていきます。

パスタ
  • オリーブオイルなし
  • オリーブオイル大さじ1杯を入れる

この2つのパターンで茹でていきます。

使用したパスタとオリーブオイルはこちらです▼

パスタとオリーブオイル

調査内容

今回調査する内容はこちらです。

①沸点が上がり美味しく茹であがるのか

②沸騰による吹きこぼれ防止ができるのか

③パスタに香りがでるのか

④パスタがくっつくのを防ぐことができるのか

では調査します。

①沸点が上がり美味しく茹であがる

まずは1つ目に、沸点が上がり美味しく茹であがるかを調べました。

オリーブオイルなし
オリーブオイルなし▲
オリーブオイル大さじ1杯
オリーブオイル大さじ1杯▲

調べた結果、温度に違いは全くなかったです。火力をいくら上げても同じでした。

なぜ沸点が変わらなかったのでしょうか?

水の沸点は100℃です。水に溶けて蒸発しない物質(塩・砂糖など)を混ぜる事で水の沸点はわずかに上昇します。

水と油が混ざることを「乳化」と言いますが、沸騰だけでは水と油は完全には混ざりません。

なので沸点が上がるという事はなく沸騰温度上昇による効果は無いようです。

②沸騰による吹きこぼれ防止

次に、沸騰による吹きこぼれ防止の効果があるかを調べました。
調べるために同じ火力で沸騰させ続けました。

沸騰
吹きこぼれ


「オリーブオイルなし」の場合は灰汁のような泡状のものが鍋から吹きこぼれましたが

オリーブオイルが入ったものは、全く吹きこぼれなかったです。
なぜ吹きこぼれなかったのでしょうか?

パスタの打ち粉などのでんぷん質がお湯に溶けだし、表面に膜を張るのが原因で吹きこぼれが起きます。

オイルを入れるとでんぷん質の膜ができるのを防ぐので吹きこぼれがしなくなります。

吹きこぼれ対策は、他の解決方法として『大きめの鍋をつかう』という方法もあります。

③パスタに香りがでる

次に、パスタに香りがでる効果があるのかを調べました。

オリーブオイルを入れ、茹であがったパスタを試食してみます。

パスタ

オイルを入れても特にパスタ独自の風味が増すことは全く無かったです。

パスタにオリーブオイルが浸透して小麦の香りが増す…
というような事はなく、ほんのりオイルパスタになった感じでした。

風味が出たとは少し異なるようです。

④パスタがくっつくのを防ぐ

最後に、パスタがくっつくのを防ぐ効果があるのかを調べました。

しかし試したところ、細めのパスタでは、あまり違いが分かりませんでした。

なのでくっつきやすいと定評のあるラザニアシートを使用します。

今回使用したラザニアシートはこちらです▼

ラザニアシート

3枚のラザニアシートをくっつけた状態で入れ、しばらくしてから菜箸でかき混ぜるようにしました。

ラザニアシート実験

ーー茹であがりーー

オリーブオイルなし
▲オリーブオイルなし
オリーブオイル大さじ1杯
▲オリーブオイル大さじ1杯

「オイル無し」はところどころくっつきましたが、「オイル有り」はかき混ぜている時にオリーブオイルがラザニアシートをコーティングし、確かにくっつきにくくなりました。

この記事でわかったこと

  • 沸点が上がり美味しく茹であがる→×効果なし
  • 沸騰による吹きこぼれ防止→〇効果あり
  • パスタに香りがでる→△効果は感じ方による
  • パスタがくっつくのを防ぐ→〇効果あり

家庭の鍋が小さくて吹きこぼれやすい場合、大人数のパスタを大量に茹でる時やラザニアシートを茹でる時にはオイルを入れた方が良いです。

その心配がない場合は特にオイルを入れる必要が無いと感じました。

以上です。

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