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【最強は?】とりむね肉を柔らかくする16種類の食材・調味料等を【元調理師】が比較しました。

鶏むね肉

栄養価が高く、カロリーも少なくダイエット向きで、かつ経済的なお肉。
その代表格に鶏むね肉があります。

メリットの多い鶏むね肉ですが、加熱するとパサついて固くなりやすいので調理前に下処理をすることが多いです。

お肉を柔らかくするのに、どんな方法が一番効果が高いのでしょうか?

比較調査してみました。

16種類の方法を紹介

お肉を柔らかくする食材・調味料等を16種類用意しました。

それぞれ、お肉にどんな作用があるのかをご紹介します。

①酢と日本酒

酢と酒

肉は大体がPH5という弱酸性です。そのPH値を酸性に傾けてもアルカリ性に傾けても、どちらにしてもお肉は柔らかくなります。

酢と酒は両方とも酸性に傾けるので効果が期待できそうです。
酢はワインビネガーやレモン汁、日本酒は赤白ワインなどでも代用できます。

②パイナップル

パイナップル

パイナップルにはブロメラインという分解酵素が含まれています。この酵素は肉のたんぱく質を分解する働きがあるのでお肉が柔らかくなります。

果物や野菜類は缶詰など加熱加工すると分解酵素が消えるので必ず【生】を使用するのが重要です。

③キウイ

キウイ

原理はパイナップルと同じでキウイにもたんぱく質の分解酵素があります。パイナップルと比べて効果が変わってくるかがこの後確認できます。

果物や野菜類は缶詰など加熱加工すると分解酵素が消えるので必ず【生】を使用するのが重要です。

④梨

梨

こちらもパイナップル・キウイと同じ原理です。果物3種類はどのような結果となるでしょうか。

果物や野菜類は缶詰など加熱加工すると分解酵素が消えるので必ず【生】を使用するのが重要です。

⑤牛乳

牛乳

牛乳は酸性なので『①酢と酒』と同じ原理です。

ただ乳製品はお肉に香りが移りやすいのでそのデメリットがどうなるでしょうか。

⑥ヨーグルト

ヨーグルト

牛乳と同じ原理です。

液体の牛乳と半固体のヨーグルトは違いが出てくるのでしょうか。

⑦はちみつ

はちみつ

肉は焼くと固くなります。理由はお肉に含まれるたんぱく質が熱によって変性するので固くなると言われています。

はちみつを肉に塗り込むとはちみつの成分のブドウ糖や果糖がたんぱく質の変性を防ぐので柔らかさを保てます。

⑧炭酸水

炭酸水

炭酸水の原料である「炭酸水素ナトリウム」が作用してお肉が柔らかくなります。

『①酢と酒』と同じくPH値の原理です。

⑨重曹(食用)

重曹(食用)

重曹の正式名称は「炭酸水素ナトリウム」です。

『⑧炭酸水』より効果があるのでしょうか?

⑩ブライン液

ブライン液

ただの水・塩・砂糖ですが有名な方法です。浸透圧がお肉の柔らかさに作用します。
砂糖がジューシーさをお肉に与え、塩がお肉のうまみを閉じ込める作用があります。
デメリットは無く、あるとすれば肉が水分を含むのでローストには不向きになるかもしれません。

⑪舞茸

舞茸

舞茸のたんぱく質分解酵素が肉を柔らかくします。

茶碗蒸しに舞茸を入れて作ろうとすると卵液のたんぱく質が分解されてしまい茶碗蒸しが固まらずに作れなくなるほど強力みたいです。

※果物や野菜類は缶詰など加熱加工すると分解酵素が消えるので必ず【生】を使用するのが重要です。

⑫たまねぎ

たまねぎ

舞茸と同じくたんぱく質分解酵素がお肉を柔らかくします。舞茸との違いはどう出るでしょうか?

※果物や野菜類は缶詰など加熱加工すると分解酵素が消えるので必ず【生】を使用するのが重要です。

⑬大根

大根

舞茸、たまねぎと同じくたんぱく質分解酵素が肉を柔らかくします。

※果物や野菜類は缶詰など加熱加工すると分解酵素が消えるので必ず【生】を使用するのが重要です。

⑭マヨネーズ

マヨネーズ

マヨネーズには酢と油が含まれています。

酢の効果で肉を柔らかくし油がしみ込んでより柔らかくてジューシーになります。

⑮塩麹

塩麹

塩麹は発酵調味料です。

野菜・果物・発酵食品には酵素が多く含まれてますが中でも、塩麹の麹菌はたんぱく質分解酵素がトップレベルです。

これは期待できそうです。

⑯コーラ

コーラのPHは酸性なので、お肉のPH値を変化させ柔らかくすることが期待できます。

炭酸水と違いは出てくるでしょうか?

準備から工程まで

鶏むね肉の準備

鶏むね肉
フォークで穴をあける
100gにカット

まずは鶏むね肉の皮を取り除き、フォークで数か所肉に穴をあけ、約100gの一口大にカットします。

16の材料で下処理をする

下処理
漬け込み

カットした肉に塩少々を振り、キッチンパックに入れ、16種類それぞれの方法で1時間漬け込みます。

ふき取り

漬け込み後、肉に残った液や材料をさっと洗い落とし、キッチンペーパーで水気をふき取ります。

170℃の油でから揚げにする

粉をまぶす
から揚げにする

片栗粉と薄力粉を混ぜた粉をまぶし、170℃の油でから揚げにします。

鶏むね肉のから揚げを、16種類すべて試食して柔らかさをCSS評価していきます

付け込む具材に糖分があるかどうかで焦げやすかったり、色が付きにくかったりします。

柔らかさランク発表CB<A<S<SS

柔らかさC

はちみつ

はちみつ

糖分が多く、特に焦げやすかったです。

肉に甘さが残り、全くと言っていいほど柔らかくなりませんでした。

オススメしません。

酢と日本酒

酢と日本酒

漬ける時間の長さよって肉に酒の香りが残ります。

ハチミツよりは肉が柔らかくなりましたが、Bランクの柔らかさには追いつけなかったです。

柔らかさB

炭酸水

炭酸水

肉は柔らかくなりました。

注ぐだけなので手間がかからないことと、変に肉に味がつかないのは評価が高いです。

オススメです。

牛乳

牛乳

肉は柔らかくなりました。

気になる人は牛乳の匂いが残っているのがダメかもしれません。

注ぐだけなので手間がかからないのはGoodです。

ヨーグルト

ヨーグルト

肉は柔らかくなりました。

気になる人はヨーグルトの匂いが残っているのがダメかもしれません。

手間がかからないのはGoodです。

マヨネーズ

マヨネーズ

肉は柔らかくなりました。

手間がかからなく、肉が若干ジューシーにも感じられました。

マヨネーズの味は僅かに残ります。

オススメです。

コーラ

肉は柔らかくなりました。

注ぐだけなので手間がかからないですが、コーラの匂いと甘みが肉に染みており、私はダメでした。

柔らかさA

梨

肉はとてもやわらかくなりました。

すりおろしにする手間が面倒で、梨の匂いも若干残っていました。

重曹

重曹

肉はとてもやわらかくなりました。

手間は比較的ないので簡単ですが、重曹の副効果で肉が苦くなったので私は苦手でした。

ブライン液

ブライン液

肉はとてもやわらかくなりました。

手間も比較的なく簡単で、肉の味を大きく変化させないのでGoodでした。

オススメです。

塩麹

塩麹

肉はとてもやわらかくなりました。

手間もかからず、塩麹の味が肉に染みて私は好きでした。

塩麹が苦手な方はNGかもしれませんが、オススメです。

柔らかさS

キウイ

キウイ

ランクS帯は柔らかさが飛びぬけます。

ただ、すりおろす手間が面倒で、肉にキウイの味が若干残ります。

たまねぎ

たまねぎ

ランクS帯は柔らかさが飛びぬけます。

ただ、すりおろす手間が面倒で、肉にこれでもかとたまねぎの味が残ります。

オススメしません。

大根

大根

ランクS帯は柔らかさが飛びぬけます。

ただ、すりおろす手間が面倒で、肉に大根の味が若干残ります。

柔らかさSS

パイナップル

パイナップル

経験したことの無いような柔らかさです。

しかし効果が強すぎて、ポロポロと肉の組織が破壊されつつあります。

すりおろす手間が面倒で、なおかつ肉がパイナップルの香りに包まれハワイアンな感じになります。

オススメしません。

舞茸

舞茸

経験したことの無いような柔らかさです。

しかし効果が強すぎて、ポロポロと肉の組織が破壊されつつあります。

すりおろす手間が面倒で、なおかつ肉が舞茸の香りで満たされます。

私は舞茸は好きなのですが、この舞茸肉は食べられなかったです。

オススメしません。

この記事でわかったこと

  • 鶏むね肉を柔らかくするにはたんぱく質分解酵素系が効果が高い。特にパイナップル舞茸に漬け込むと効果が一番高い。
  • しかし味に影響が出るデメリットがあるため、味への影響が少ないものを使用するのが好ましい。
  • パイナップル・舞茸・たまねぎは強い香りが肉に残り、重曹は肉が苦くなる。

手軽さなど含め、総合的にとらえると個人的には『炭酸水/ブライン液/塩麹/マヨネーズ』がベストという感想でした。

今回は鶏むね肉を使いましたが鶏肉の他の部位も、豚も牛も同じたんぱく質なので原理は同じはずということで生姜焼きに使う豚ロースや牛サーロインステーキなどにも今回の結果と同じような効果が期待できるのではないかと思っています。

以上です。

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